ちょっぴり幸福なタッチ&フラッグのかけら

ボーダレスなマイクロフットボールを作っています

後藤完夫氏のタッチフットボール・コンセプト7選

去る4月9日、アメフット誌「タッチダウン」創業者、アメフット解説者の後藤完夫氏が逝去されました。

後藤さんは、アメリカンフットボールへの理解を深め、裾野を拡大する有効な方法として、アメリカで見た誰もが楽しめるタッチフットボールを日本に紹介することを考え、NCAAルールをもとに6人制規則を明文化し、日本タッチフットボール協会の設立・運営に尽力されました。 

f:id:Icchy:20180423202903j:plain写真の出所:nikkansports.com:アメフット解説者の後藤完夫さん死去 75歳 - スポーツ : 日刊スポーツ

 在りし日を偲び、日本タッチフットの育ての親、後藤さんのタッチフットボール・コンセプトの言葉をいくつか紹介します。

1. みんなが親しめるフットボール

(タッチフットボールは)フットボールの競技規則を知らない、 スポーツに興味はあるが、定期的な運動はしていない、普通の青年男女を対象にしてあります。フィットネス・スポーツとして、生涯スポーツとして、年齢性別を越えて親しんでもらうのが目的です。6人制タッチフットボール競技規則

生涯スポーツと市民的運営で、女性のフットボール理解促進を目標に、普及当初は「レディース・タッチフット」という言葉も多く使っていました。

2. 広くタッチダウンの魅力を

タッチダウンの爽快感をなるべく多く味わってもらいたいのです」アメリカンタッチ&フラッグフットボール入門, 後藤完夫著, タッチダウン, 1998. 

後藤さんといえば、月刊タッチダウンの創刊とNFL中継の解説で知られていますが、ひとことでいえば「タッチダウンの魅力」を広め「タッチダウンの楽しみ」を広く提供した方ではなかったかと思います。

3. アメリカの人気スポーツと文化を日本に

「クリーンでカラフル、しかもアメフット独特の知的な戦術や華麗なロングパスを、安全に楽しめるタッチフットボールは、米国カレッジキャンパスでのナンバーワンスポーツですタッチダウンNFL, No.11, 1992.

富田氏や鳩山氏の(留学時の)経験にも似て、私もアメリカの留学生から公園での遊び方(Five alligator ruleなど)を教わって一緒に遊んだことがあります。

4. フットボールシーンの爽快感を

緑の芝、爽快な風、カラフルなアクション、そして華やかなロングパス」前掲書

後藤さんはマガジン的感覚にフットボールシーンを切り取っていて、フットボールの景色を広く伝えたかったように思えます。 

5. 人も場所も選ばず楽しもう

誰でも、何処でも、何時までも、アメリカンフットボールの魅力が親しめるのが、タッチフットボールそしてフラッグフットボールです。公園やキャンパスで是非プレーを楽しんで下さい。」前掲書 

ボールひとつあれば、手軽に本当に楽しめるスポーツです。

6. 戦術を工夫して楽しもう

 「理想の戦術がチームの闘志をもりたてます。絶対的な運動能力を誇り合うより、同じ能力同士が戦術のやりとりで楽しむのが、タッチフットならではの魅力でしょう」 前掲書

大会ではアスリート能力の優位性もありますが、タッチフットではやはり戦術的なゲームが推奨されます。

7. 大切なのは、スピード感、スマートさ、笑顔

「Speed, Smart, Smile」

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「みんな楽しそうだよね」という後藤さん

f:id:Icchy:20131130140112j:plain選手一人一人のプレーをよく見て評価してくれた後藤さん

 

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